工業製品・エンジニアリング事業
電力・ガス関連プラントや船舶などの保温・保冷・防熱・防音・防災に関する製品販売および施工を取り扱っております。また、自動車関連商品としてシール材やブレーキライニングも取り扱っています。
工業製品事業本部長 國本正臣
アスク・サンシンエンジニアリング㈱ 代表取締役社長 加藤正明
㈱アスクテクニカ代表取締役社長 海宝俊幸工業製品事業本部
業界動向や顧客ニーズの把握と各事業における採算性を明確にするため、「船舶」「プラント」「保温・築炉」「環境・エネルギー」の4事業部体制で営業活動をしています。国内シェアNo.1の非金属製伸縮継手「APコネクター」をはじめ、発電所やプラント向けに数多くの製品を供給しています。また、高熱処理材搬送用ロール「ディスクロール」は国内外でご好評をいただいており、保温・保冷材メーカーとして長年携わってきた実績から、お客様の信頼を獲得しています。
2024年度業績概要
船舶事業部では自動車運搬船向け防熱材や副資材、セメント粉体運搬船向け騒音対策床材、耐摩鋼加工品、遮熱・防熱塗料などの出荷により、売上高が増加しました。一方、保温・築炉事業部は、世界的なアルミ需要減少の影響を受け、アルミ溶融設備向け断熱材「レセパルHS」の出荷が伸び悩み、売上高は減少しました。
㈱アスクテクニカにおける自動車や産業機械向けクラッチや摩擦材は、外部環境が厳しい中、改善傾向となりました。
売上高41億円営業利益0.5億円
- ※㈱アスクテクニカ、PT.アスクテクニカインドネシア含む
- ※内部取引調整控除前の数値で表記しています
海外展開
自社製品の販売を中心に、プラント向け非金属製伸縮継手
「APコネクター」のメンテナンス案件の直接受注や、大口顧客への技術フォロー、各国ユーザーのニーズに応じた製品の輸出入などを行っています。訪問やWebミーティングを通じて、直接貿易・間接貿易を問わず販路の開拓に取り組んでいます。高熱処理材用搬送用ロール「ディスクロール」は、ステンレス市場の冷え込みにより、各国ユーザーが寿命延長や競合他社製品の導入を検討する中、訪問による技術フォローを行ったことで2年連続増収となりました。
非金属製伸縮継手「APコネクター」は、中東のメンテナンス案件と東南アジアの新規案件を受注しました。
アルミ溶融設備用耐熱材「レセパル」は、ヨーロッパや中東の新たなニーズを把握し、技術と製造部門による製品改良と開発を進めています。
海外向けディスクロール販売実績推移
中東(Oman)向けAPコネクター
ブラジル訪問での打合せエンジニアリング事業(アスク・サンシンエンジニアリング株式会社、アスク沖縄株式会社)
保温・保冷・断熱工事は、発電事業や石油化学産業等の熱利用産業において省エネルギーの観点から必要不可欠な事業です。近年は、企業のGHG排出量削減への取り組みが年々本格化しており、保温・保冷・断熱工事の需要は今後さらに拡大するものと捉え、材料や工法の研究開発を日々進めています。工事以外でも、エンジニアリング業務として放射熱量診断や騒音診断、保温材水分量測定などの業務を実施しており、お客様から高い評価をいただいています。
2024年度業績概要
プラントメンテナンス工事、LNG燃料船タンク保冷工事、物流施設外壁断熱パネル工事など、複数の大型案件の完工が売上の堅調な推移に寄与しました。また、工事工程および工事管理の徹底により、利益の確保に努めました。
アスク・サンシンエンジニアリング㈱
売上高151億円営業利益8億円
アスク沖縄㈱
売上高12億円営業利益2億円
- ※内部取引調整控除前の数値で表記しています
アスク・サンシンエンジニアリング㈱の各部門別売上高等推移社会課題解決への取り組みおよび戦略
アスク・サンシンエンジニアリング㈱は、五つ目の事業部として船舶分野での保冷工事事業に特化した「船舶保冷エンジ部」を2025年4月に設立しました。
船舶業界では、地球温暖化防止に関する国際条約の要求事項である低炭素社会の実現に向け、排気ガスのSOXやNOX、CO2の排出規制がスタートしており、既存燃料である重油から、GHG排出量がより少ないLNG(-163℃の液化天然ガス)への燃料転換が計画されています。これに伴い、同社は環境に配慮した材料を使用し施工する「LNG燃料船タンク保冷工法」を開発し、既に大手造船タンクメーカー様や船主様に採用いただき、本格的に工事をスタートしています。
「船舶保冷エンジ部」の設立にあたっては、「建装部門」の一部であった冷凍運搬船防熱工事事業を本事業部に集約し、同社の船舶分野のリソースを効率的に活用していくことで、今後も需要拡大が見込まれる船舶分野の保冷工事事業を、安定的に受注できる体制を構築しました。
右図:国内で新造する自動車運搬船にて計画中(イメージ写真)左図:搭載タンクイメージ図(タンク裏面に防熱施工、2基搭載)
タンク保冷工法Topics2024年12月 建設業の働き方改革とDX推進に寄与する工事原価管理システムの導入
従来、現場担当者は施工現場から事務所に戻り、見積書や請求書、その他社内外の書類作成や申請を行っていました。しかし、このシステムの導入により、場所を問わず業務を行える環境が整備され、時間外労働の削減や、電子承認・ペーパーレス化等を含めた業務の合理化、情報および原価管理データの共有化、チェック機能の充実を図っています。
生産体制
株式会社アスクテクニカ
エンジンや機械、配管の締結部に欠かせないシール材をはじめ、自動車や産業機械の駆動装置に必要なクラッチ、制御装置のブレーキ用摩擦材、高熱処理材用搬送ロールなど、安全性、信頼性、経済性を追求した幅広い製品を提供しています。また、海外ではPT.アスクテクニカインドネシアにおいて、二輪車用・産業機械用摩擦材および非金属製伸縮継手を提供しています。
㈱アスクテクニカ
PT. アスクテクニカインドネシア朝日珪酸工業株式会社
長年蓄積した製造技術をベースに、保温材・人造木材・耐火断熱材および散布型除菌剤など幅広く提供しています。